毎日日課の氏神様への参拝。
今日も近所の神社まで。
近所とは言えさすがの日照りで汗が止まない。
なので神社の木陰でしばし休憩。
そこで目にとまったのが鳩だったわけ。
こいつら鳩はなぜ歩く時に首を振るのか?
首を振らずに歩くことは出来ないのだろうか?
誰もが思った事があるだろう疑問。
まぁこれまでは重心移動に首振りが一役かっているんだろうなぁぐらいにしか思っていなかったわけだけど。
調べてみたらその理屈が重心移動じゃなく、視覚にあったという目からウロコの事実にすごく納得出来たのでまとめてみた。
当たり前ですが歩くと体は前に進みますよね。
ですが首も一緒に前に進むと鳩にとっては不都合な事があるんです。
ですから一歩移動する限界ギリギリまで首をその場にとどめておこうとする。
これが鳩の首振りの原因。
ほら、鶏を両手で抱え、空中で上下左右に体を揺さぶっても、頭だけはピタッと1点で静止した状態になるじゃないですか。
首を器用に使ってカメラのスタビライザーのように頭だけは動かない。
それと一緒なんです。
人間の目は前についています。
なので歩く時に見える景色は当然前方です。
歩行中の見え方は進行方向の景色が手前に近づいてくる事になります。
カメラで例えると手ブレ加減は非常に小さい
それに対して鳩の目は横についています。
歩くと進行方向に対して横を景色を見ながら歩くことになります。
なのでカメラの手ブレ加減が大きい。
人間の目で例えると電車の車窓を眺めるような感じ。
そこで正確に物を見ようとすると右から左、もしくは左から右に首を振って車窓の景色を追いかけますよね。
鳩の見え方はそんな感じなのかもしれません。
また人間の眼球は頭蓋骨に対してピンポン玉程度で黒目は小さく、眼球をギョロギョロと動かく筋肉が発達しています。
ひるがえって、鳩は頭蓋骨の半分程度が眼球。
非常に目が発達しています。
ですが、眼球を動かす筋肉はほとんど発達していません。
それは空を飛ぶため、視力が重要なので目が発達し、体を軽くするため眼球の筋肉は発達しなかったという。
ですから目玉をギョロギョロ動かして景色を眺めることが出来ないわけ。
ようするに手ブレを抑えるためには首を動かさない事なんですね。
1975年、イギリスのフリードマンという人が行った実験。
簡単に言うと、周りの景色が変わらないよう鳩をウォーキングマシンに乗せて歩かせたところ、一切首振りをしなかったらしい。
鳩は視覚的な刺激がない状態で歩くと首を振らないという事から、視覚と首振りは大きな関係性があるわけです。
人間の首の骨は7つです。
というか哺乳類全般の首の骨はなぜかみんな7つ。
では哺乳類で一番が首の長いキリンの首の骨はいくつなのか?
キリンの当然7つです。
では鳩の首の骨はいくつなのだろう。
種によって異なるみたいだけど12~13個の首の骨があるとの事。
眼球を動かす事が出来ないかわりに発達した首を動かくことで視覚のブレを補っているという事なんですね。
人間の様に両目で奥行きを捉える事が出来ない鳩。
真横に両目が付いているので、各々右の景色、左の景色を眺める訳ですが、片目だと遠近感がつかみづらい。
そこで首を振って視点を変えて奥行きを捉えるのではという仮説。
人間の両目の役割を鳩は片目で視点を変えることで補っているという発想。
事実、鳩は飛んで来て着地した後、頻繁に首振りをするという行動が見られるらしい。
警戒して周りの状況を目で見るだけなら首振りをせず、じっと見ているだけの方が合理的な気もする。
だけど、着地してすぐに頻繁に首振りをするという事実を考えると、やはりより正確な周りの状況を理解するためには首振りが必要なのだと言う事。
首振りをすることで奥行きを捉えるというのは説得力のある説ですね。
毎日の暮らしの中でふと思った疑問。
あまり気にせずやり過ごす事も多いですが、自分が疑問に思うのであれば、それは世の中の誰かも疑問に思うはず。
それって検索需要があるんじゃないのってことでブログネタとして調べてみました。
調べてみると想像していなかった理由があったのでとても面白くて納得出来た。
何だか小学校の頃の自由研究みたいだぁと感じつつ。
夏休みの自由研究に悩んでいる小学生のみなさん。
よければこの夏休みの自由研究にこのネタ使ってもいいですよ。