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Columnコラム

WEBマーケティング

2023.05.02

発信力がすごい!コミュニティ作りにおけるWEBサイト活用事例

発信力がすごい!コミュニティ作りにおけるWEBサイト活用事例

SNSでの発信が誰でも容易になり、
ビジネスにおいても他社との差別化がますます難しくなってきている今。
新たなマーケティング戦略を模索する経営者や広報の方も多いことでしょう。

そんな時代だからこそ、
顧客やファンとのつながりを育む「コミュニティ作り」は極めて重要な課題であり
互いの信頼関係を築くためのカギとなってきます。

共感とはどのように生まれるのか?
成長し続ける組織やチームには、どんな価値観やカルチャーがあるのか?

この記事では、
多様なブランディングやマネジメント方法で独自のコミュニティ作りを実現している3つの企業の
WEBサイト活用事例をご紹介したいと思います。

1. フェリシモ【ファッション・雑貨】

わたしたちについて(会社情報)|FELISSIMO COMPANY
出典:わたしたちについて(会社情報)|FELISSIMO COMPANY

●フェリシモってどんな会社?

フェリシモは、神戸に本社を置く雑貨・ファッションの通販会社です。
フェリシモが運営するオンラインショップでは、自社のカタログで取り扱うオリジナル商品や
季節の限定商品など、ユニークで可愛いアイテムが数多く販売されています。

フェリシモのオンラインショップは、定期便で商品を購入するスタイルが特徴です。
1度きりのお届けパターンもあれば、毎月違うアイテムが届くパターンもあったり、
商品が届くまでのワクワクを楽しめるのも、フェリシモならではのお買い物スタイル。

フェリシモのすごみはお買い物だけにとどまらず、読み物やオンラインサロン・スクールまで
他社では到底マネできそうにないコンテンツ量と発信力で、
多数のオウンドメディアやコミュニティを展開しているところにあります。

偏愛人たちの心をギュッとつかむ「フェリシモ部活」

フェリシモ部活は、WEBサイトやカタログで販売されている商品の情報を共有したり、
ファン同士が自由に交流できるコミュニティです。

女子DIY部や魔法部など、個性豊かな14テーマの部活が現在活動中。

その中でもフェリシモを代表する部活といえば「猫部」。
猫を愛してやまない人たちが集まる、猫好きのためのコミュニティです。

フェリシモ「猫部」│フェリシモ
出典:フェリシモ「猫部」│フェリシモ

毎日入れ変わる家猫ちゃんたちのメインビジュアルが印象的なフェリシモ猫部のWEBサイト。
猫エッセイや猫マンガなど、幸せそうな猫たちに癒される読み物コンテンツが盛りだくさんです。

猫部の主な活動の1つに、犬猫基金があります。
猫好きの社内スタッフたちが独自の視点で開発した猫グッズの売上の一部が
保護猫たちの医療費や生活費、新しい家族との出会いをサポートするためなどにあてられています。

●企画商品「蓮の花にゃんこクッション」
尊い猫さまを拝もう!猫用ベッド「蓮の花にゃんこクッション」が完成♪│フェリシモ猫部
出典:尊い猫さまを拝もう!猫用ベッド「蓮の花にゃんこクッション」が完成♪│フェリシモ猫部

開発した猫グッズを紹介するブログ記事では、
実際に猫ちゃんたちが蓮の花ベッドでくつろぐ写真がいくつもアップされています。

また、サンプル試作から完成に至るまでの開発過程も分かりやすく紹介されていて、
猫ちゃんたちがモニターになって使い心地をチェックする様子も見れます。

●猫部メンバー同士で情報発信できる「猫部トーク」
猫部トーク │ フェリシモ
出典:猫部トーク │ フェリシモ

猫部メンバー同士で情報発信できる「猫部トーク」。
会員登録すると利用できるサービスで、メンバーの投稿に💛にゃんしたり、コメントを付けたり、
猫愛好家のためのコミュニケーションツールになっています。

里親募集のページでは、猫たちの写真と一緒に性格や特徴などのプロフィールも詳しく紹介されています。
気になる猫ちゃんがいれば、保護している愛護団体に問い合わせることも可能です。

フェリシモ猫部はこうした猫愛あふれる様々な活動を通じて、
猫たちと猫好きの人たちが集うコミュニティを作り上げています

「猫たちの幸せを願う」猫部の理念や想いが人々の心を動かし、
温かい支援活動の輪が広がっています。

 

2. ヤッホーブルーイング【クラフトビール】

ヤッホーブルーイング コーポレートサイト
出典:ヤッホーブルーイング コーポレートサイト

●国内のクラフトビールシェアトップを誇る「ヤッホーブルーイング」

長野県に本社と醸造所を置くクラフトビールメーカー、ヤッホーブルーイング。
素材選びから醸造まで一つ一つの工程にこだわりを持って作られていて、
地元・長野県産のホップや地域の水を活かしたビールづくりの研究にも取り組んでいます。

熱烈なファンも多く、長年にわたって日本のクラフトビール人気を支える存在です。

ヤッホーブルーイングは、美味しさの追求だけではなく、
ビールを引き立てるパッケージやブランディングにも力を入れています。

パッケージデザインやネーミングには、独自のストーリーとコンセプトがあり、
商品ごとに発信したいメッセージが明確です。

ペルソナやターゲットに向けた一般的なマーケティング手法とは異なり、
インパクトの強さだけでなく、独自のアイデンティティが感じられます。

週末のご褒美に「よなよなエール」

隠れ節目祝いbyよなよなエール | 隠れた節目をお祝いするサービス
出典:隠れ節目祝いbyよなよなエール | 隠れた節目をお祝いするサービス

ビール好きの友達へのギフトや、週末のご褒美として、
私も長年愛飲させてもらっている「よなよなエール」。

ヤッホーブルーイングの代表的な商品です。

フルーティで爽やかな味わいと香り、ほんのり柔らかな苦みが特徴で、
ビールが苦手な人でも飲みやすい人気のクラフトビールの一つ。

この商品のキャンペーン応募サイト「隠れ節目祝い」。

キャンペーンの企画コンセプトでは、
“ 小さな節目かもしれないけれど、祝われるとうれしい出来事 ”
にスポットライトがあてられています。

●卒乳してビール飲めるねセット
卒乳してビール飲めるねセット|隠れ節目祝いbyよなよなエール
出典:卒乳してビール飲めるねセット|隠れ節目祝いbyよなよなエール

飲みたくても飲めないモヤモヤ感から解放された日はどんなにうれしいだろうか、
ビール好き・お酒好きの方なら誰しも想像できるのでは?

応募ページ内では、家族で卒乳を祝う風景をマンガで描く演出も取り入れられています。

「人生のささやかな幸せや喜びを大切にする」
そんな発信側のメッセージが、ストレートに響くコンテンツになっています。

ファンイベントでつながるクラフトビールの輪

よなよなエール公式ウェブサイト「よなよなの里」
出典:よなよなエール公式ウェブサイト「よなよなの里」

ヤッホーブルーイングは、ファンとの交流やコミュニケーションを何より大切にしています。

定期的に開催されるファンイベントは、回数を重ねるごとに集客力も増し、
過去には数千人規模の大イベントを開催し、盛況を呈しています。

そんな大規模イベントの一つ「超宴」は、2015年からスタートした屋外イベントで、
コロナ禍以前は、会場や人数の規模を拡大しながら毎年開催されていました。

超宴の魅力は、ビールだけではなく「人」が主役であること。

会場内では、クラフトビールと一緒に美味しい料理を堪能できるほか、
ライブステージやワークショップ・オリジナルグッズの販売なども行われています。
さらに、ヤッホーブルーイングの社員やファン同士の交流も垣間見られます。

社員たちのイベントにかける熱量は、空間演出やユニークな企画内容からも伝わり、
会場で生まれる不思議な一体感は、実際に足を運んだ人にしか味わえないものになっています。

ファンイベントの最新情報は、公式サイト「よなよなの里」で確認できます。

オンラインショップではコンビニやスーパーでは買えない限定ビールや、
商品パッケージと同じ絵柄が入った専用グラスや、オリジナルTシャツなどの公式グッズも購入可能です。

ネコ派に贈ると喜ばれる専用ビールグラス

水曜日のネコ 専用グラス | よなよなエール公式ウェブサイト「よなよなの里」
出典:水曜日のネコ 専用グラス | よなよなエール公式ウェブサイト「よなよなの里」

様々な切り口で新しい体験価値を生み出すヤッホーブルーイングの取り組みは、
単なる商品提供の枠を超えています。

「共感したファン自らがアンバサダーとなり、
スタッフの一員としてイベントに参加し、SNSメディアで魅力を発信する。」

こうした相互作用によって、ヤッホーブルーイングのコミュニティは
より強固な基盤を築き、今も進化し続けているのではないでしょうか。

 

3. カインズ【ホームセンター】

株式会社カインズ | ホームセンターのCAINZ 公式企業サイト
出典:株式会社カインズ | ホームセンターのCAINZ 公式企業サイト

●ホームセンターでお馴染み「カインズ」

全国に200店舗以上を展開するカインズは、DIY用品から日用品、園芸用品、ペット用品、家具まで、
暮らしに必要なものは何でも揃う大型のホームセンターです。

購入した資材を加工できる作業場・工具を無料レンタルできたり、
カインズでしか買えないプライベートブランド商品も充実しています。

加えて、カインズではアプリやオンラインショップと連携することで、
お買い物がより便利になるサービスも提供しています。

例えば、
アプリにお気に入り店舗を登録すれば、
在庫の取り置きや店内マップで商品の位置を確認することも可能です。
また、オンラインショップ・アプリ内の「3DAR機能」を使って、
スマホ画面越しに自分の部屋に商品を試し置きできるので、
サイズが合わなかった…インテリアに馴染まない…などの失敗も防げます。

第十話「カインズ広すぎ!商品を探さなくてもいいアプリのナゾ」 | となりのカインズさん
出典:第十話「カインズ広すぎ!商品を探さなくてもいいアプリのナゾ」 | となりのカインズさん

●2019年から始動した「DIYer100万人プロジェクト」

“ 人生を自分好みにDIY ”

カインズが提唱するライフスタイルの一つであり、
「DIYが当たり前のように暮らしに溶け込み存在する」世界や文化をつくることを目指した取り組みです。

カインズは、ホームセンターの機能としてだけではなく、
店舗をハブとして、オンラインとオフライン両面での地域コミュニティづくりに力を入れています。

カインズのコミュニティサイト「CAINZ DIY Square」

CAINZ DIY Square
出典:CAINZ DIY Square

カインズのコミュニティサイト「CAINZ DIY Square」では、投稿テーマが下記の3つに大きくカテゴライズされています。
会員登録すれば誰でも投稿が可能です。

①DIYトーク … 疑問や質問をシェア
②作品投稿 … DIY作品をシェア
③DIYレシピ … 作り方をシェア

検索してもなかなか出てこないコアな質問だったり、ささいな疑問にも
DIYトークで気軽にコメントし合えるので、DIY初心者に心強いコミュニケーションツール。
DIYerキャプテンと呼ばれる店舗メンバーへの質問も投稿可能で、
お店のこと、ワークショップのこと、DIYでの悩みなど、
店頭でのリアルなやり取りをオンライン上で完結できます。

作り方や材料・工具の情報なども一緒に共有することで、新しい作品づくりにも活かせそうです。

●作品投稿でアップされたDIY作品
3枚扉のショーケース(ストアオリジナル) | CAINZ DIY Square
出典:3枚扉のショーケース(ストアオリジナル) | CAINZ DIY Square

投稿の中には、カインズの実店舗のワークショップで作られた作品もたくさん紹介されていて、
アップされた写真や投稿内容から、ワークショップの雰囲気や和やかな空気感を感じ取ることができます。

DIYを通して子どもたちが社会課題に向き合う「くみまち学校」

くみまち学校 「生きる力」を体験(DIY)を通じて学ぼう!
出典:くみまち学校 「生きる力」を体験(DIY)を通じて学ぼう!

くみまち学校は、カインズの取り組みに賛同する企業や自治体・教育機関が
共創パートナーとなって地域創生を目指す「くみまち構想」の一環としてスタートしました。

子どもたちが自ら問題を発見し解決に導く「体験(DIY)」を通して、
社会貢献の意識や主体性を育むプログラムです。

身近な社会課題をテーマにした講座には、カインズのスタッフが講師として参加し、
子どもたちと一緒に地球温暖化やSDGsについて考えます。

店舗を拠点として広がる地域の人々との関わりや、
WEBメディア・DXをフル活用したコミュニティづくりが、カインズの大きな強みとなっています。

 

さいごに

3つの企業の取り組みから感じるのは、

顧客やファンに寄り添うマインドの強さと、
あらゆる側面からアプローチを試みる体験デザインへの熱量。


ニーズをくみ取るだけではなく、
新たな価値の創造や社会課題にも目を向けるチームや組織の姿勢が
ビジネスの成長につながっています。

 

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