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2018.04.04

有名ブランドロゴが入ってると逆にダサい。ブランドレスという風潮から見るこれからのブランド力とは。

有名ブランドロゴが入ってると逆にダサい。ブランドレスという風潮から見るこれからのブランド力とは。

SNSが浸透し、オンラインで世界中の様々な商品を簡単に買える時代になっからこそ見えてきたこれから先の風潮がブランドレス。
 
もうブランドに拘らないという風潮。
 
 
様々なマイナスな情報が露呈し拡散される事によるブランド神話の崩壊もさる事ながら、AmazonレビューやSNSなどのユーザーの声による影響は大きい。
 
最近では、ノンブランド名でもブランド物とそれほど品質に違いがない事をレビューやSNSで知る事も多く、ブランド品よりもなるかにコスパが優れているというノンブランド品。
これからはそのような情報から品質と価格のバランスを考慮する消費者が増えるという現象。
 
 
市場が小売業によるプライベートブランドに慣れてきたということもあるし、ブランドロゴが入っていないファクトファッションの人気など、様々な要因でブランドレス思考が進んでいるのだと思う。
 
私自身も、もうブランドで物を選ぶ時代ではなくなって来ていると感じる事が多くなり、むしろ誰も知らないノンブランド品で品質の良い物を探す事に喜びを感じるようになった。

そのブランド名が持つアイデンティティがダサく感じる時代なのかも。

数年前にTHE NORTH FACEの BC FUSE BOX というリュックサックが大流行した。
THE NORTH FACEとロゴがデカデカと書かれたリュックサックだが今はほとんど見かけない。

数年経って今はダサいとなったのか、今は見かけない理由は定かではないが、リュックサックの品質からするとたかだか数年で使い物にならないはずはなく、やはりダサいとなったのだろうから使われなくなったのだろう。

メーカー企業からすると大ヒットになった訳でさぞかし売上に貢献したことでしょうが、あの露骨なほどにデカデカとしたTHE NORTH FACEというロゴの配置は、逆にブランドの魅力を落としたのではないだろうかと思う。

キャンプをする人なら理解していただけると思うが、シーズン中のキャンプ場で自分とお揃いのテントがいくつも張ってあるといった状況はよくあること。

スノーピークやコールマン、小川テント、D&Gなどなど、人気のメーカーロゴがデカデカと目につくテントが並ぶ。

近年ではこのような現象を嫌う人も多く、テントにメーカーのロゴをデカデカと入れないで欲しいと願うのだが、ブランド・メーカーからするとそんな事は出来ないのだろう。
メーカーなんだから目立ってなんぼですから。
でも、それがかえってダサい時代に突入してきたと感じる訳です。

自ら何も語らないAmazonブランドはユーザーレビューでブランド力を構築している。

Amazonブランドでテントを売っているってご存知でしたか?

乾電池ならAmazonブランドが有名ですが、実はキャンプ用のテントまであるんです。
しかも8人用テントで9,173円という価格。
その価格も魅力的ですがデザイン性も魅力的。
それでいてテントにはAmazonというロゴはほとんど目立たない。

商品の特性上、あえて控えめにしている訳です。
乾電池にはAmazonのブランド名がデカデカと入っているのですが乾電池は外から見えませんからね。
どのブランドの乾電池を使っているのかなんて分かりませんから。
で、このテントにはブランド名が分からないほど小さく入っているのみ。
そして商品レビューがかなり良い。
これがAmazonの戦略だと感じます。

基本的にブランドステイタスはエンドユーザーのレビュー重視という戦略。
エンドユーザーのレビュー情報の信頼をブランド力に変えるのがAmazonの戦略。
ユーザーレビューが良ければそもそものブランドステイタスなど関係なくモノは売れる時代だという風潮を先取りしている。
なのでテントブランドでもなでもないAmazonが自社ブランドでテントを売れる強さなのだと思います。

ユーザー体験にブランド力を込めるAppleの戦略から学ぶ

Appleのプロダクト製品を見ているとAppleというメーカー名がないのが分かる。
あるのはリンゴのマークのみ

アップルはアップルらしさを感じるユーザー体験にのみにそのブランドらしさを込めているのだと感じる。

言うなれば外見デザインやプロダクトデザインを極力シンプルにしてあえてブランド・アイデンティティを目立たないようにしているのだ。
日常的に使うものだからシンプルにっていうのもあるかもしれないが、それ以上にブランドアイデンティティを隠そうとしているように感じずにはいられない。

それはユーザー体験こそがアップルのブランド力だと言わんばかりに。

アンドロイドのスマホならサムスンのGALAXYやSONYのXperia、ASUSのZEN Forceなど選択肢が多々あるが、当たり前だがiOSを利用するにはアップルのiPhoneやMacしか選択肢がない。

そういう面で言えばアップルには競合がいない。
と言えるのかもしれない。

が、彼らの戦略はOSの操作性しかり、Appleストアを始め、カスタマーサティスファクションなどを含めたユーザー体験こそブランド力であり、ブランドステイタスそのものに意味はないと考えているのだと思う。

Amazonのユーザーレビュー重視の戦略と表現は違えど同じことである。

ブランドのステイタスは所有する喜びから新たな発見を体験する喜びへ

ひところはブランド品を所有するステイタスと喜びというものがあった。
有名メーカーの腕時計や万年筆など。
その歓びを否定する訳ではないが、そのステイタスの価値はかなり落ちていると感じる。
ブランド依存は所有する歓びから体験する歓びへシフトしている。

その点でブランドレスと言われる時代にAmazonとAppleから学ぶべき点は多いのだと思う今日このごろ。

まとめ

登山なんかをしているとモンベルやパタゴニア、THE NORTH FACEというブランドばかりが目につく。
あまりに同じブランドばかりなもので、逆にspaldingで揃えた方が目立ってかっこいいんじゃないかとか。
リュックならアコンカグアがコスパがいいとかそんな話を仲間内でしておりまして。

ブランド力に関係なく、みんな色々な情報網を駆使して自分に最適なモノを探しているのだなぁと思うしだい。
そうなればベテランユーザーの損得なしのレビューはより貴重となるわけです。

これまでのブランドステイタスに頼らない新たなブランド構築が必要な時代。
本当の意味でプロモーション力ではなく、無名の個人による無数の発信力が頼りになる時代なのでしょうね。

私もAmazonで無名ブランドでユーザーレビューの高い商品を買い漁るのが最近の楽しみだったりしています。

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