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ITトレンド

2022.05.26

DXの正しい意味、理解できていますか?

DXの正しい意味、理解できていますか?

2018年に経済産業省が公表した「DXレポート」で明記された「2025年の崖」。
これは国内でDXが推進されなかった場合に、2025年以降、最大年間12兆円もの経済損失が生じる可能性があるというものです。
しかし、「DXレポート」が公表されてから約4年、先進国に比べ日本国内ではまだまだ浸透されていないのが現状です。
ジェトロが実施した2021年度「日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」では、実際にDXに取り組んでいるのは約27%となっています。
また、その中でも具体的な取組内容として7割以上を占めているのが「業務の効率化・最適化」です。
しかし、「業務効率化・最適化」を目的とした場合、これはDXには含まれないのです。
そのため、本来のDXが取り組めている企業はとても少ないということになります。

引用:ジェトロ「日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」

今回は、本来のDXの意味、混同されがちなIT化との違い、そもそもなぜDXが必要なのかを紹介していきます。

DXとは

DX=Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)
経済産業省が公表している『「DX 推進指標」とそのガイダンス』では、DXの定義を下記のように示されています。

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」
引用:経済産業省「DX 推進指標」とそのガイダンス

つまりDXとは、業務やサービスのIT化を行い、便利な収益モデルを作り、その収益モデルを元にビジネスやサービスの幅を広げていくということです。

例えば、音楽を例に挙げます。
一昔は音楽を個人で聞く為にはCD・カセット・レコードのような実物を店舗で購入し、それをプレーヤーで再生するというものが主流でした。
その後、CDなどの情報や音楽自体をデジタル化させサーバ上で管理することができるようになりました。
更に、そのサーバ上で管理されたものを直接消費者に販売し新たな収益モデルが作られます。これがiTunesなどの配信サイトです。
そして現在では、これまでは1曲数百円という価格で販売していたものを、月額聴き放題という新たなサービスを作り出し、顧客が手軽により多くの音楽に触れやすいプラットフォームが出来上がったのです。

このようにこれまで、ITやデジタルと関係なかったものを、デジタル・IT化させ、新たな収益モデルを作り、そこから様々なサービスやビジネスに広げていくこと、これがDXになります。

DXとIT化の違い


前項の「DXとは」でもざっくりは説明していますが、先ほどと同じ例を元に説明すると
①CD・カセット・レコードを店舗で購入し、CDプレーヤーなどで再生
②CDなどの情報や音楽をサーバ上にアップし、音楽自体を管理しやすくする
③サーバ上で管理された音楽を直接消費者に販売し、携帯電話・スマートフォンやパソコンで再生できるようにする。
④1曲単位で販売していたものを、月額制にし顧客の幅と音楽の幅を広げる。

上記①~④の中で①から②にすることがIT化、①から②③を経由して④まで行うことがDXとなります。

つまり②では、CDなどの情報や音楽自体の管理などをすることで、どのような音楽が存在するか、CDの在庫がどれくらいあるか、曲自体の検索はできるようになったのですが、実際の販売方法は①と同様に店舗で行われている状態です。
これがいわゆるIT化になります。
これは様々は企業に置き換えることができますが、例えばこれまで手書きの見積書を、エクセルなどで作成し管理しやすい体制にする。これ自体は業務の効率化にはなりますが、収益モデル自体は変化しないため、IT化になるということです。

記事の冒頭に記載しているジェトロ「日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」で、DXの取組内容の7割を占めている「業務効率化・最適化」は実際はDXではなくIT化でとどまっている可能性があり、IT化=DXだと勘違いしている企業が多いため、日本国内でのDXの浸透率というのが先進国に比べ遅れを取っている可能性があるというわけです。

なぜDXが必要なのか

「収穫加速の法則」というものをご存知でしょうか。
これは簡単に説明すると、「技術の進化スピードが年々早くなっている」というものです。
つまり、過去10年は技術のスピードに追いついていたけれども、今後10年も同じ感覚では取り残されてしまうということです。

それがDXとどのように関係してくるかというと、DXはIT化を行い、それを収益化し、そこから様々なサービス・ビジネスに広げていくことです。
DXをせずに同じビジネスをやっていると、技術の進化スピードと同じように、どんどんと加速させる必要があります。
ですが、DXではIT化という基盤がある状態で様々なサービス・ビジネスに展開することができるので、一つに依存すること無く、複数のサービス・ビジネスで新たな利益を得ることが可能になるということです。

今回例としている音楽の場合ですが、③で音楽の販売をネット上で行えるプラットフォームを作った場合、例えばApple Musicの場合、音楽だけではなく、ラジオやミュージックビデオ、インタビューの視聴などもできるようになります。 また、より俯瞰で見ると、Apple WatchではApple Musicと連動させ、音楽の再生や音量調整、それに踏まえAir Podsではノイズキャンセリングなどの機能でよりApple Music自体を有効活用できるように派生させています。
つまり、音楽を聞きたいと思っていた人だけではなく、ラジオを聞きたい、ミュージックビデオを見たいなど、幅広い顧客ニーズに対応し、Apple Musicをより活用できる商品や機能の開発をすることで、基盤を軸にした多くのサービスや商品への展開が可能になります。

このようにDXをうまく使うことで、様々なビジネスの展開になり、「収穫加速の法則」から生じる問題の改善につながることになります。

最後に

今回はDXの本当の意味から、どのように活用していけばいいのかを紹介していきました。
これまでDX=IT化と勘違いしていた方も多いのではないでしょうか?
今一度社内のDXへの取り組みを見直し、きちんとした目的設定が必要になってきます。
次回は、実際の各企業が行っているDXの事例について紹介してきます。

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