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東大阪にある山口仏壇製作所は伝統を守る職人がいる数少ない企業

仏壇に使われている、一つ一つの部品。これらがすべて手作業によって作られているのをご存知でしょうか。
当然こういった作品は職人の手によって丁寧に作られていますが、機械化の波や仏壇自体の売り上げ減少によってこうした職人がいなくなっています。

そうした中でも伝統工芸の技術を守りながらお仕事をされているのが今回お邪魔した山口仏壇製作所。
最近では仏壇仏具だけでなく、木材加工全般を手掛けています。

木材加工に対する知識が豊富な信頼できる専門業者

木材加工は簡単そうに思いますが、材質やモデルの大きさ、厚みなどさまざまな制約があり、一筋縄ではいきません。
実は弊社のロゴを木材加工で作ろうとしたのですが、依頼を断られることが多々ありました。
そして今回、スタッフの知り合いで木材加工を請け負っている山口仏壇製作所を紹介されました。
仏壇仏具作る業者にこんな依頼をして大丈夫なのかと思いながらお話をしたところ
「木材の加工なら何でもお任せください。」
という心強いお言葉を頂いたのでお願いすることに。
弊社のロゴは機械加工で綺麗に作ってもらえました。
白樺の木を使った綺麗な見た目となめらかな肌触りが高級感を演出。

作業内容は材料にカーボン紙を使ってこちらからお渡しした図面を手書きで写して、「ミシン」という糸ノコ盤を使って切り出し加工をされたとのこと。
糸ノコで自由曲線の多いロゴを一発切りするには相当な熟練技が必要なのです。

最初に材料を持って行ったのですが、持ち込んだものは柔らかすぎて綺麗に切れずボロボロになってしまうとのことで、なんとご厚意で非常に硬く強度のあるバーチプライウッドと言う白樺積層合板に変更していただきました。
本当に仕上がりが綺麗でスタッフ一同感謝しています。

加工をしていただいた職人の技を見せて頂きました

「せっかくなので、彫刻職人の作業場を見ていきますか？」
というお誘いを頂いたので、早速見せて頂くことに。

長い年月をかけないと習得できない彫刻の作業は、さながら芸術的な作品を作っているよう。
仏様はこうした職人が丹念に彫り、仕上げていくものに宿るのではないでしょうか。
今回お話を伺った職人さんもこの道50年のベテランです。

需要がなければ後継者も出てこない

「周りの職人たちはもうほとんどいなくなってしまった。」
と言われていました。こういった職人仕事につきものの後継者問題かと思ったのですが、
「後継者云々以前にこの仕事の需要がなくなってきている。仕事がなければやりたい人がいても雇えない。」
伝統的な仏壇自体がマンションや狭い住居にマッチしないことから売れ行きが減少してるのが原因。 確かに都心で仏壇を置いている家は稀なのかもしれません。

お話を伺っている最中でもどんどん進んでいく作業。
最初は切りっぱなしだった木材も、職人の手によって彫刻刀で模様や丸みが生まれ、光の当たり具合でで切り口がキラキラしたように見えます。
手作業で作ったものは機械で作ったものとは、質感や持った時の感覚が全然違います。 「工作機械加工で大量生産できるものが増えてきているが、自分たちの作る製品は工作機械では絶対にできない部分が多い。」
機械化の流れが進んでいますが、必ずこういった職人が必要になるものも残っていくのではないでしょうか。

時代のニーズに合わせた仏壇も販売

仏壇って結構大きなものが多いですよね。
私も祖母の家では見かけましたが、場所を取るので特にマンション住まいの人などにとってはちゃんと仏壇を用意したいのに難しいことも多いです。
今回取材させて頂いた山口仏壇製作所では小さくコンパクトな仏壇も販売されています。

ほんとに卓上サイズで、蓋を閉めると仏壇とわからないおしゃれなインテリアにも見えます。
サイズや模様なども相談可能とのことでした。

「こうした仏壇仏具の業者自体も減ってきているので、アプローチ方法を変えたり木材加工の請負もしながら会社を残せるよう頑張らないと」
と業界の冷え込みを心配しながらも、木材加工の技術を活かした仕事をこれからも行っていくという意気込みを語って頂きました。
仏壇仏具のほか、サイズやデザインなどもフルオーダー可能とのことでした。
今回弊社でお願いしたような木材加工の相談もお待ちしているとのことでしたので、気になる方はお問い合わせしてみてください。

山口仏壇製作所
http://www.osaka-karaki-butsudan.com/yamaguchi/index.html