お盆休みの8月12日。
和歌山市 友ヶ島へ向かうため、朝9時45分に家を出る。
友ヶ島へは船で渡るため、まずは加太にある友ヶ島汽船に向かう。
車で1時30分程度かなと思っていたけど、お盆ということもあり、阪神高速のりんくう出口は長蛇の渋滞。
渋滞を回避すべく、阪和自動車道にルート変更したもののこちらも泉佐野ジャンクションで渋滞。
ああこれは2時間はかかりそうだな。
和歌山市内の道路も混んでるし、到着は12時ギリギリかも。
なんとか12時に友ヶ島汽船の駐車場に到着。
100台以上は停めれそうな駐車場はすでに満車。
写真は夕方の帰り際に撮影したものなので空いていますが。
車が空くのを5分程度待って駐車完了。
駐車代は1日700円
12時ということもあり、午前中に観光を終えた人との入れ替わり時間みたい。
人が多いとタイムリーに船に乗れないため、何便も待つことになるという。
急いで乗船発券所に向かう。
船乗り場にはすでに沢山の人が並んでいる。
観光者は比較的若い人が多いみたい。
こちらがチケット売り場。
チケットの購入で並んでいると、「整理券はありますか?」との事。
「ん、整理券?何それ?持ってないです。」
というと・・・
人がいっぱいで14時30分の船まで乗船出来ないとのこと。
あらら・・・と思っていると。
別のスタッフの女性がやってきて、何やら相談をしている。
どうやら12時30分出発の船にキャンセルが出たとのこと。
私たちはこのまま並んで12時30分の船に乗船してほしいとな。
おう、こりゃラッキー。
ということでチケットゲットです。
とんとん拍子で船に乗れることになったので、急いで売店で飲料水などを購入。
12時30分。
いよいよ乗船。
友ヶ島まではこの船で約20分。
船の名前が「ラピュタ」とな。
いよいよ出発。
船から眺める船着き場。
日差しがきつい時間帯ですが、海上はずいぶんと涼しい。
今日は乾燥した風が入ってきているのかな。
見えてきました友ヶ島。
友ヶ島は和歌山と淡路島の間に位置する無人島郡の事。
瀬戸内海国立公園に指定されています。
さてさて、友ヶ島に上陸。
桟橋の下を覗くとスズメダイらしき魚が沢山泳いでいるのが見える。
少し沖に来るだけで、海水の透明度も隨分と違うものだ。
もう少し、無人島感があるのかなぁと想像しておりましたが、観光地ととして最小限の施設は整っているみたいです。
向こうに行ったら何もないと聞いていたのですが、自販機とかもあるんですね。
この建物は友ヶ島案内センター。
船乗り場である野奈浦浅橋前の野奈浦広場が観光の出発点。
どうやら島には観光スポットが点在しており、島を歩き回る事になるようだ。
これはちょっとした登山だな。
さずがに島全体をくまなく観光すると6時間以上のコースになるので各砲台跡が残っている西側中心の3時間コースを巡る事に。
まずは第2砲台跡を目指します。
海岸沿いを吹き抜ける風が涼しく、心地が良い。
目の前に見えてきたのは海の家。
ここでカラーライスやかき氷、コーヒーなどがいただけるとの事。
なんだ、島で食事も出来るんじゃないか。
なんとも夏らしい情景。
今はやってないけど旅館などもあったんだな。
昔はどれほどの観光客が訪れていたのだろうか。
歩くこと20分程度。
さて、第2砲台跡に到着。
紀州藩は幕末から、紀淡海峡を北上して大阪湾に侵入する外国船を監視する目的で、友ヶ島に「友ヶ島奉行」を設置していました。
明治になり、国土防衛の重要性が増すなか、1889年、陸軍は淡路島の由良から友ヶ島を経て、加太に至る紀淡海峡地区に砲台郡を建設を計画、淡路島の由良地区に11ヵ所、友ヶ島地区に6ヵ所、加太地区に8ヵ所に砲台を設置し、これらを「由良要塞」と称しました。
このようにして設置された友ヶ島の6ヵ所の砲台のうち、第1~第5砲台までがここ、沖ノ島にあり、第1・2・5砲台は島の西側に設けられ、海峡にさしかかった船舶を待ち伏せ・真横から砲撃することを目的とし、また、第3・4砲台は360°の視野を持つ山頂付近にあり、長時間の砲撃が可能になっていました。
いずれもの砲台も設置されたものの使用されることなく終戦をむかえましたが、この第2砲台は終戦時に以後の使用を禁ずる意図で爆破され、砲台右翼の第1・第2砲座は完全に破壊、左翼の第3・第4砲座は半壊の状態で「第2砲台跡」として、今に残っています。
との事。
爆破されたんですね。
なのでこんな感じで崩れているのか。
さぁここでどんな風に撮影すればラピュタっぽく見えるかな。
いかがでしょう第2砲台跡。
ラピュタっぽく見えたでしょうか。
さぁ続いては第1砲台跡と友ヶ島灯台を目指す。
だんだんと登山ぽくなってきた。
第2砲台跡から歩くこと15分程度(歩くのが遅い。)
第1砲台跡に到着。
第1砲台後は立入禁止になっており、中に入る事が出来ません。
なかなか良いアングルで撮影することが出来ませんでした。
第1砲台後のすぐとなりにある友ヶ島灯台。
石造りの建物で、明治の洋風建築として日本では少ないものの一つなだとか。
友ヶ島灯台は近代化産業遺産として有形文化財に指定されています。
この灯台からの見晴らしは最高。
次に向かうのは旧海軍聴音所後。
約500メートル。
近いと思うでしょ・・・
もはや完全に登山です。
風の抜けが急に悪くなり、体感温度が急上昇。
登りが続くので500メートルとはいえ、結構バテる。
はい、到着。
なんだか廃墟感がこれまでの砲台後とは違う。
中に入って見ることに・・・
ここはラピュタ感が一切ないですね。
ただただおどろおどろしい廃墟って感じ。
この施設は潜水艦などの侵入を察知するために造られた施設。
どの部屋がどのように使われていたのか気になるところ。
この跡地に長く滞在する観光客はいませんでした。
私だけかな。
さていよいよ友ヶ島のメイン観光地、第3砲台跡に向かいます。
ここから約1kmも山道を歩かないといけない。
こんなに山を歩くことは知らなかった。
奥の階段を登るとようやく第3砲台跡。
第3砲台はトンネルで結ばれた4つの砲座で構成されています。
このような楕円形の砲座が4ヵ所、トンネルで結ばれています。
こちらがそのトンネル。
中は当然真っ暗。
で、このトンネルに入って行きましょう?
足元はぬかるんでい箇所があるので要注意。
写真はフラッシュを使用して撮影しているので明るく見えますが・・・
実際に体感する暗さはこんな感じです。
で、さらにこのトンネルから地下に降りる階段があるんです。
懐中電灯なしでは入れないほどの闇。
みんなスマホのフラッシュを使って階段を降りていく。
各砲座の地下にはこのような通路が通っており、弾薬庫と思われる倉庫があるんです。
こちらが地下倉庫。
何度いいますが、本当は真っ暗闇ですからね。
フラッシュをたいて撮ってますからね。
で、この場所で不思議な体験をしたんです。
フラッシュをたいた瞬間、部屋の奥から大量の水蒸気がカメラに向かってブワーっと押し寄せて来たんです。
うわぁ怖い・・・なんだこれは・・・
その時に撮れた写真がこれ。
どうですこの蒸気の勢い。
漂うという域を越えて、こちらに向かって来てるのがおわかりになりますでしょうか?
この写真、上記で紹介した倉庫を撮った写真なので、場所も同じ。
なのに、なぜ急にこれほどまでの蒸気が突然発生したのか・・・
ちょっと気持ちの悪い不思議な体験でした。
ではでは、気を取り直して第3砲台跡の写真を紹介します。
第3砲台跡は他の砲台跡に比べ、ラピュタ感が満載でした。
こっちを先に回れば良かったかな。
第3砲台跡のすぐとなりにありますこの階段を登れば、展望台です。
こちらがタカノス山展望台。
タカノス山展望台からの眺望。
ズズーっとズームすれば遠くの方に明石海峡大橋が見えますね。
さてそろそろ時間は3時40分。
4時の船に間に合うように帰ります。
船乗り場に戻ってみると長蛇の列。
1本目に乗ることはできず、2本目でようやく乗船。
時刻は16時20分。
まだまだ乗船の列は続いています。
みなさん、夕方の船は混みますので要注意です。
それと友ヶ島を訪れる方は普段着で来られている方が多くいました。
観光地とはいえ、山道を歩くのでスズメバチなどを結構目撃しましたよ。
あと、マムシも出るようなので、出来れば山対策をしていったほうが安全です。
お昼ごはんを食べそびれていたので、帰り道で食事をすることに。
気になる看板を見つけて入ったのは岬町にある寿司よし。
なんとこのお店、店内にこんな大きな生簀があるんです。
生簀を囲うようにしてカウンター席が並んでいます。
頼んだのはお刺身定食。
なんだか旅の食事って感じで美味しい。
せっかくなので煮魚でもって事で、ガシラの煮付けを注文。
生簀から活きたガシラをアミですくって調理場へ。
目の前で魚をすくうのを見れるのは面白い。
料理を食べていると・・・
若い釣り客のグループが釣った魚をさばいてくれないかと来店。
海が近いので釣り人がよく魚をさばいて欲しいと来店するのだそうな。
このお店では有料でさばいてくれるとのこと。
で、持ってきたのはなんと90cmのブリ。
「よくやけた夏のブリやね。」なんて言いながら手際よく下ろしていく料理人の技を「すごい、すごい」と眺める若者。
そんな港町の雰囲気を五感で感じながらの旅の終わり。
お腹もいっぱいになったので、渋滞覚悟でゆっくりと帰ります。
ではでは。