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あの戦争は何だったのか?私がおすすめする戦争に関する文庫本12選

廣田 泰規
2016.07.24

終戦記念日である8月15日のお盆近くになれば必ず第二次世界大戦に関する本が本屋さんで平積みされますよね。
原爆の日ということもあり、夏といえばあの戦争は何だったのか新聞各紙で特集が組まれたりします。

そんな夏、若い人に是非読んでいただきたいあの戦争は何だったのかと考えさせられる文庫本を紹介いたします。
随分と前に読んだ本なので記憶が曖昧な部分もあり、また同じようなタイトルで著者が違う本も読んでいるので混合している可能性もありますがその辺りはご勘弁を。

とにかく読みやすい本をチョイスしました。

 
 

第12位 山口多聞―空母「飛竜」に殉じた果断の提督 (PHP文庫)星 亮一(著)

山口多聞

南雲忠一率いる連合艦隊の真珠湾攻撃に出た山口多聞。

第一波の奇襲攻撃が成功するとすぐさま第二波の攻撃で周辺の軍事工場や石油備蓄タンクを叩くべきだとし、山口多聞は空母赤城の南雲忠一に「ワレ 第二攻撃準備完了」と発光信号を送る。
だが南雲からはなんの返事もない。

この本は山口多聞視点で書かれているのでその時の南雲の心境には触れられていない。

この真珠湾攻撃の目的とはパールハーバーに停泊している空母3隻の撃沈が目的であった。
しかし、前日まで索敵によって確認されていた空母3隻が奇襲当日、忽然と姿を消してしまう。

この時点で山本五十六が考える奇襲攻撃は失敗。

その後読んだ「波まくらいくたびぞ―悲劇の提督・南雲忠一中将 (1973年)豊田 穣 (著)」では南雲のその時の心境が伺える。
 
 
昨日まで停泊していた敵空母の居場所が分からない今。
第二攻撃を出して我が空母を丸裸には出来ない。
 
 
各々戦況を冷静に理解しないながら戦っているが、その戦略って紙一重なんだと思うエピソード。

この時、山口多聞が言うように石油備蓄タンクを攻撃していれば米国に甚大な被害をもたらしたでろう。

一方、南雲の言うように丸裸になった日本の空母の前に敵の空母が現れたなら、日本は戦争を持続するとことが出来なかっただろう。
真珠湾から敵空母が突然消えたこのエピソード。

後に米軍は事前に日本軍の奇襲を察知しており、大規模な戦争へ舵を取るための理由を得たともいわれる。
 
 

 
 

第11位 442連隊戦闘団 進め!日系二世部隊 (角川文庫)矢野 徹(著)

442部隊

戦争当時、アメリカでは日系人は対戦国の血が混じっているという事で収容所に入れられた時代。
この442部隊は日系二世の志願兵で組まれた部隊の話です。

日本人でありながらアメリカ兵として祖国に忠誠を誓い、ヨーロッパの激戦地に派兵される。

彼ら自身、祖国アメリカに忠誠を誓うという証明を行動によって示さないといけない。
ドイツ軍に取り囲まれた米軍を救出するため、彼らが命を掛けて、その突破口を作る。

その功績と勇気。

敵国として戦う日本人もいた。
これも戦争の一面なんです。
 
 

 
 

第10位 東條英機と天皇の時代 (ちくま文庫)保阪 正康(著)

東条英機

メモ魔であり事務方の東条英機が内閣総理大臣になってしまう時代。

当時、陸軍の暴走を止めるためには陸軍出の大臣が必要だった。
それで白羽の矢が当たったのが東条英機。

部下の面倒見が良く、私利私欲がない。

彼の考えることは常に天皇陛下のご意思が何処にあるのかということ。

陛下が戦争には反対という意志を感じながらも、戦争を止められなかった無念さから、
天皇陛下の前で唯一涙を流した人物でもある。

この人も時代に担ぎあげられた悲劇の人なのかも知れないと感じる本です。
 
 

 
 

第9位 落日燃ゆ (新潮文庫)城山 三郎(著)

落日燃ゆ

極東裁判で唯一、文官としてA級戦犯で処刑された広田弘毅の生涯を描いた本。

彼は巣鴨プリズンで一切私見を言わず、弁護人にも私見を言わなかった。

実際、彼は無実であり、戦争を引き起こした張本人ではない。

しかしながら、陸軍の暴走を止めれなかったのは事実である。
だが、何ら言い訳をせず、自らの死すら受け入れる潔さと同情がこの本には描かれてる。

ある意味、事の顛末をただただ傍観していたのかも知れない。
彼の考えは「自ら計らわず」。

受け身で消極的な彼に対して軍部を抑えることが出来ない抵抗力の弱い人というイメージがある。
だが、死に対して躊躇なく、受け止めるその姿は文官ではなく武人というイメージで綴られているように思う。

 
 


 
 

第8位 甘粕大尉 (ちくま文庫) 角田房子(著)

甘粕

映画「ラスト・エンペラー」で坂本龍一が役をしているのが甘粕正彦。

大杉栄殺害事件の殺害犯として軍事としてのキャリアを捨てざる負えなくなった甘粕正彦。

満州に渡り、石原莞爾が策略する満州事変の実働部隊として動き、後に満州で絶大な権力を持つことになる。
満州映画の理事長になり、第二次世界停戦では東条英機に対して満州で得た巨額の資金を送金したと言われる。

この男の素性にはかなり興味をそそられる。

彼がどのような人物であったかを知る初めの本としておすすめ。

 
 

 
 

第7位 山本五十六 (新潮文庫)阿川 弘之

山本五十六

言わずと知れた連合艦隊司令長官山本五十六を描いた本。

早くから航空戦力の重要性を訴え、大艦巨砲主義と対立をしていた人物。

これからの戦争は国力対国力の戦争で海の向こうでドンパチして戦艦を何隻沈めたかって言うものではない。

若いころに米国の産業力を目の当たりにした山本五十六。
到底勝てる敵ではないとして戦争回避を唱えるものの陸軍を中心に事態は戦争へと傾いていく。

持久戦になれば日本が負けるのは必至。
早期にアメリカの空母を叩いて、戦意を落とし、外交でこの戦争を終わらせたいと考える山本五十六。

しかしながらその思いとは裏腹に事態は全く違った方向に進んでいく。
山本五十六の人間像が分かる良い本です。

 
 


 
 

第6位 石原莞爾―「満洲国」建国を演出した陸軍参謀 (PHP文庫)楠木 誠一郎(著)

石原莞爾

第二次世界大戦の話ではないですが、その発端ともなる満州事変の話です。

本軍からの命令にそむいて満州事変を企てる首謀者、石原莞爾を描いた本。
この人はまさに異端であり策士であり、面白い人物なんです。

満州事変の裏のドラマを楽しめるとても手軽な本です。
この本をきっかけにして後に石原莞爾に関する本を数冊読みました。

 
 

 
 

第5位 私は魔境に生きた―終戦も知らずニューギニアの山奥で原始生活十年 (光人社NF文庫)島田 覚夫(著)

私は魔境に生きた

これは実際にあった体験記です。

食料がなく、追い詰められた人間の限界の凄さがまざまざしく書かれています。

河川で出会った日本兵がウジ虫を炒めて食べていた事。
仲間が空腹に耐え切れず死んだ仲間の肉を豚だと言って食べたこと。

戦争が終わった事を知らせるビラが山中にばらまかれたりしましたが、これは米国の作戦だとして彼らはそれを信用せずに山中で自活をする。

終戦を全く信じず、ただひたすら日本軍が帰ってくることをニューギニアの山奥で待つ。
少人数でいかにして10年の歳月を生き延びたのかぜひ読んで欲しい本です。

 
 

 
 

第4位 大空のサムライ 死闘の果てに悔いなし (講談社+α文庫)坂井 三郎(著)

大空のサムライ

実際にゼロ戦のパイロットであった坂井三郎の体験記。
冒険活劇として楽しく読めるのでこの本のファンは多い。

初めて目にするボーイングのあまりの大きさに距離感が掴めない話や、 英国戦闘機機スピットファイアとの巴戦の話、
被弾して意識を失いながらも帰還したエピソードなど男性なら誰もが憧れるエースパイロットの体験記。

史実とは異なる部分も多いみたいですが、当時のゼロ戦乗りの心境や戦争観は息を呑むほど伝わってきます。

 
 

 
 

第3位 戦艦武蔵 (新潮文庫) 文庫 吉村 昭(著)

軍艦武蔵

NHKで放送された大人気番組「プロジェクトX〜挑戦者たち〜」。
この武蔵建造そのものが壮大なプロジェクトX。

この本を読み終えた感想がまさにそんな感想だった。
 
 
この本は軍艦武蔵の戦いぶりを書いた本ではなく、
建造するまでの苦難を綴った本。

同じ設計である大和建造は軍が、そして武蔵は民間造船会社に委託される。

そこで大和建造にはない、武蔵建造に起こる問題。

秘密裏に前代未聞の巨大軍艦を作るには・・・
どのようにして海に浮かばせればいいのか・・・

規格外だけにすべてが前代未聞の事ばかり。

でもこの時、すでに大艦巨砲の時代は終わっていたのです。

 
 

 
 

第2位 栗林忠道―硫黄島の死闘を指揮した名将 (PHP文庫)柘植 久慶(著)

栗林忠道

映画「硫黄島からの手紙」では渡辺謙が役をしていましたね。

決して諦めず、合理的に戦略を建てる名将。

自決という無駄死を断固拒否して命の限り、防衛する。
そんな栗林忠道の硫黄島での活躍を描いた非常に読みやすい本です。

この本との出会いが、後にいろんな戦時中の人たちの本を読むきっかけになりましたので気持ち的に上位に。
 
 

 
 

第1位 責任 ラバウルの将軍今村均 (ちくま文庫)角田 房子 (著)

今村均

今村均の存在を知らない方にはぜひ、読んで欲しい一冊。

この人ほど部下思いの将校はいないだろう。

戦後、戦犯として巣鴨留置所に収監された今村均。

自分の部下たちがまだ劣悪な環境の南方方面で服役しているのに自分だけ東京にいることに深い罪悪を感じる。
出来ることなら今すぐにでも日本を出て、部下たちの元に行ってやりたい。

そして今村均は私財をはたいて部下のいる南方方面へ向かう。
マッカーサーに真の武士道を感じたと言われた人。
 
 

この本の中のエピソードで印象的だったのは、戦時中、ラバウルへの補給が途絶えるので自活を始める。

今村均は部下とともに畑仕事を一緒にするが、爪の中に糞が詰まった手でおにぎりを食べる部下に対して、よくそんな手でご飯が食べれるもんだと言った。
部下はこれぐらい我慢しないと畑仕事なんて出来ませんよ。と返される。
 
 

なぜだかこのエピソードが人情味があって記憶に残っている。

 
 

 
 

投稿者:廣田 泰規
2016.07.24 | 21:35
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